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玉井 広史; 芳野 隆治; 徳田 伸二; 栗田 源一; 閨谷 譲; Bakhtiari, M.; Khayratdinov, R. R.*; Lukash, V.*; Rosenbluth, M. N.*; JT-60チーム
Nuclear Fusion, 42(3), p.290 - 294, 2002/03
被引用回数:34 パーセンタイル:70.55(Physics, Fluids & Plasmas)ディスラプション時に発生する逃走電子電流は、第一壁の損耗をもたらすことが懸念されている。そこで、JT-60Uにおいて、発生した逃走電子を遮断するために表面安全係数(q)を下げる方法を開発した。qが減少して、2または3となったときに発生する強い磁場揺動によって逃走電子電流が消滅することを実験的に明らかにした。その消滅機構として、プラズマ周辺部に形成される低温の磁気バブルによる磁気面の変形を通した逃走電子の閉じ込め劣化を考察した。また、磁場揺動に伴って放出される逃走電子のエネルギーによる第一壁の熱負荷と、逃走電子遮断時にバッフル板に流れるハロー電流の測定・解説結果から、本遮断方法では逃走電子による第一壁の損耗を低減できることを示した。
芳野 隆治; 徳田 伸二
Nuclear Fusion, 40(7), p.1293 - 1309, 2000/07
被引用回数:137 パーセンタイル:95.52(Physics, Fluids & Plasmas)逃走電子はその高いエネルギーのために第一壁への局所的な熱負荷が大きく、核融合炉においてその抑制を行う必要がある。逃走電子発生については、従来のドレイサー電場によるものに加え、既存の逃走電子との衝突による二次的な発生が指数関数的に増大するとして、核融合炉炉心プラズマでは大きな問題になると予測されている。一方、逃走電子の閉じ込めについては、微視的な磁場揺動下や低いモード数の磁気島においては閉じ込めが良いのに対し、マクロな磁場揺動下では逆に閉じ込めが劣化することがJT-60Uで解明されてきている。したがって、逃走電子を消滅させる方法としてプラズマ表面での安全係数を下げキンク不安定性を励起することが有効と考えられ、JT-60Uにて実証された。
芳野 隆治; 徳田 伸二; 河野 康則
Nuclear Fusion, 39(2), p.151 - 161, 1999/02
被引用回数:137 パーセンタイル:95.53(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60Uでの主ディスラプションにおいて、逃走電子の発生を回避する運転条件について調べた。その結果、トロイダル磁場が2.2T以下、又は、プラズマ電流の消滅率I(-(dI/dt)/I)が50sec以下の場合は、逃走電子が発生しないことがわかった。さらにIが300~400secと高い場合でも実効的安全係数qが2.5以下では、逃走電子が発生しないことがわかった。一方、プラズマの位置移動が少なくなるように制御した場合は、qが8より容易に高くなり、Iが50~100secと低くても逃走電子が発生することがわかった。加えて、このように位置制御した場合に、一周電圧が零又は少し正でも逃走電子のテイルが低減することがわかった。これらの逃走電子の回避・消滅の結果は、逃走電子に異常損失の機構があることを示唆する。
河野 康則; 芳野 隆治; 閨谷 譲; 近藤 貴; 伊世井 宣明; 石田 真一; 飛田 健次; 波多江 仰紀; 伊丹 潔; 逆井 章; et al.
24th EPS Conf. on Controlled Fusion and Plasma Physics, 21A, p.501 - 504, 1997/00
急速放電停止時における逃走電子の発生を抑制できることを実験的に示した。電流クエンチ時の大きな一周電圧により加速される電子が、逃走電子まで加速される前に大きな磁場揺動で排出されることがわかった。磁場揺動は外部ヘリカル磁場コイルの励磁により増大させることができた。典型的な値として、径方向のn=1モード磁場揺動値;Bが~18ガウス(あるいはそのトロイダル磁場との比;B/Bが~0.07%以上)あれば、電流クエンチ率;dI/dtが-100MA/sのときでも逃走電子発生は抑制される。
河野 康則; 芳野 隆治; 閨谷 譲; 近藤 貴; 伊世井 宣明; 石田 真一; 飛田 健次; 波多江 仰紀; 伊丹 潔; 逆井 章; et al.
Fusion Energy 1996, Vol.1, p.345 - 357, 1997/00
JT-60Uで開発されたキラーペレット入射による急速電流停止法は、ITERなどのトカマク型核融合炉のディスラプション緩和や装置の緊急事態発生時における速やかなプラズマ放電停止の有望な手法である。一方、キラーペレットによる急速電流停止時には高エネルギーの逃走電子の発生が指摘されており、この逃走電子を抑制することが課題となっている。そこで逃走電子を抑制しつつ放電を停止する手法の確立を目的とした研究を行った。その結果、外部ヘリカル磁場発生コイルの使用やトロイダル磁場温度を低下することにより電流停止時の磁場揺動強度を増大させることで、逃走電子を抑制できることを明らかにした。
永島 圭介; 荘司 昭朗; 三浦 幸俊
Nuclear Fusion, 36(3), p.335 - 345, 1996/00
被引用回数:10 パーセンタイル:36.58(Physics, Fluids & Plasmas)JFT-2Mにおいて周辺局所モード(ELM)の詳細な研究を行った。ELM発生時には前兆振動が観測され、その成長率は40マイクロ秒程度であった。また、ELMの磁場揺動バースト中から別の高周波振動(周波数は300kHz程度)が発生し、スクレイプオフ領域においてはポロイダル方向の電流が誘起されることを観測した。このポロイダル電流(ELM電流)の特長は、その電流方向と大きな電流揺動を持つことであり、さらに、ダイバータ板上のセパラトリックス磁気面近傍において大きな逆方向の電流が存在することを発見した。ダイバータ板へ流入する粒子束は、ELMによって瞬間的に4倍程度まで増大し、その分布はELMの無い場合に比べて2~3倍程度広がっていることを明らかにした。
福田 武司; 菊池 満; 小出 芳彦
Proc. of the 20th EPS Conf. on Controlled Fusion and Plasma Physics,Vol. 17C,I, p.I-31 - I-34, 1993/00
JT-60Uで観察されるH-モード遷移現象を調べた結果、(1)乱流揺動強度がポロイダル回転速度のシアー増大に伴って減少すること、(2)不純物の寄与を取り込んだ実効的なイオンの衝突度は、磁場が低い場合に0.5近傍の値をとるが、4Tの放電では極端に小さくなることを示した。また、(3)通常のH-モード放電ではプラズマの周辺部において電子の反磁性ドリフト方向へのポロイダル回転が生じ、急峻な径方向内向きの電場の勾配が生成されるのに対し、高ポロイダル・ベータH-モード放電では規格化半径にして0.8~1.0の領域で径方向外側向きの電場が生じることを示した。さらに、磁場の乱流揺動強度の増大がこの場合に確認されたことから、高エネルギー電子のH-モード遷移への係わりを指摘した。これらの結果は、これまでの中型トカマクにおけるH-モード現象に対する理解を飛躍的に発展させるものである。